【精密機器製造業】K-EMS1(稼働管理システム)で人待ち時間を0(ゼロ)に
KISでは、【KISが提案するDX(デジタルトランスフォーメーション)推進ソリューション】の頭文字をとって「KDX」というサービスを展開しております。
具体的には「IoT・ビッグデータ・AI」を活用したソリューション群を意味します。
今回は精密機器の製造業をモデルケースにして、導入前にどのような背景や課題があり、導入後どのような効果があったのか。イメージしやすいように、具体的な事例をご紹介します。
今回のモデルケースの概要
業種:精密機器製造業
効果:設備機器の稼働状態を自動収集し、人待ち工数0(ゼロ)を実現
適応ソリューション:K-EMS1(稼働管理システム)
導入の背景と課題
今回ご紹介するモデルケース「精密機器製造業」では、導入前に以下の課題がありました。
「出荷前の検査工程で、ワーク(製品)交換を行う人待ち工数が発生している」
具体的には、作業の進捗が見えづらい「離れ小島」の作業場があることで以下2つの問題がありました。
- 現場改善活動で作業分析を実施したところ、人作業待ち時間が発生している
- 増設した検査機器があるが、作業者が検査機器の状態を監視しづらいため稼働率が低い
一体どのような背景があったのでしょうか。
ひとつずつ詳細を解説します。
【課題①】離れ小島で人作業待ち時間が発生している
どの作業でムダが生じているのか?
管理者が作業分析を行ったところ、離れ小島で人待ち時間が発生していることがわかりました。
さらに掘り下げていくと、担当者がメイン作業場と離れ小島の両方を担当しており、メイン作業場の設備が優先されてしまい、その結果として離れ小島の設備に人待ち時間が発生していたのです。
この点にムダがありました。
【課題②】作業者が検査機器状態を監視しづらいため稼働率が低い
この離れ小島の作業場、以前は製品の仮置きをするための倉庫として利用していた場所でした。
そこに後から検査機器を増設したため、メイン作業所と離れ小島の間には倉庫として使っていた時の壁が残っており、お互いの状況が把握しづらいレイアウトとなっていたのです。
そのためメイン作業場で作業に集中してしまうと、視線が届かない離れ小島の業務の滞りに気付けない、という状況が発生していました。
「K-EMS1(稼働管理システム)」を導入
今回の事例でも、K-EMS1(稼働管理システム)が活躍しました。
K-EMS1(稼働管理システム)は、IoTを活用して稼働率をリアルタイムで見える化し、異常時にはアラート送信で気づきを促すことができるシステムです。
お客様の声(導入後の効果)
今回の精密機器製造業の製造現場へK-EMS1(稼働管理システム)を導入したところ、
「離れ小島にある設備機器の稼働状態を見える化して、人待ち工数0(ゼロ)を実現できました!」
というお声をいただきました。
また、そのほかにも導入後の効果を感じていただいております。
- モニタリングが実際の設備レイアウト通り登録できるため直感的でわかりやすい。
- 稼働ランプの色がそのままモニターで確認でき、かつ作業終了やアラートが自動通知されるため、現場作業者の対応スピードが大幅にアップした。
- 作業終了~次製品仕掛け作業までの時間も自動収集でき、作業改善が進んだ。
下記で少し具体的にご紹介いたします。
モニタリングが実際の設備レイアウト通り登録できるため直感的でわかりやすい
K-EMS1(稼働管理システム)は、データに基づいた正確な稼働状態を把握できます。
また稼働状態の視認性を向上させるため、画面上に現場レイアウトに合わせた設備配置をすることができます。
この設備配置は専用のレイアウト画面でいつでも自由に配置でき、設備の入れ替えにも対応しています。
稼働ランプの色がそのままモニターで確認でき、かつ作業終了やアラートが自動通知されるため、現場作業者の対応スピードが大幅にアップ
今回のケースでの一番の問題点は、メイン作業場にいる担当者から離れ小島の状況が見えづらかったことです。
K-EMS1(稼働管理システム)の主な機能は、設備の稼働率や設備稼働状況をリアルタイムで見える化し、異常停止を検知して離れた場所にいる担当者にもアラートでお知らせすることです。
離れた現場の状況をリアルタイムで見える化したため、現場作業者がレスポンス良く対応できるようになりました。
作業終了~次製品仕掛け作業までの時間も自動収集でき、作業改善が進んだ
非稼働時間である「作業終了~次製品仕掛け作業」までの時間を把握できることで、非稼働時間の改善活動へとつなげることができます。
改善活動前後の非稼働時間を比較して改善効果も数字で表すことができ、目標値や達成度として活用できます。
結果まとめ
今回のケースでは、設備の作業終了時の人待ち時間が1台1回あたり、3.5分改善(人待ち時間3.5分がほぼ0分に)しました。
導入前
作業時間(人待ち工数含む):23.5分
導入後
作業時間(人待ち工数含む):20.0分
上記の通り、K-EMS1(稼働管理システム)導入によって生産性が14.9%改善されました。
生産性の向上は人待ち工数の削減を
1回あたり3.5分。言い方を変えれば「わずか210秒」と思われるかもしれませんが、積み重なれば大きな効率化です。
今回の事例では、14.9%もの生産性向上につながっています。
やはり、製造現場の生産性向上実現のためには、人待ち工数削減をしっかりと取り組みたいところです。
とは言え、業種・業態など企業の状況によって課題は様々です。
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