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MES導入で生産性向上へ! 製造業のためのMES活用術ー前編ー

製造業にとって、生産性の向上は経営の命題です。

工場の生産性を向上させるためには、製造プロセスの効率化や品質管理の強化など多くの課題を解決しなければなりません。

そこで強力なパートナーとなるのが「MES(Manufacturing Execution System:製造実行システム)」です。

MESは製造現場の生産活動を管理するシステムで、データの収集や分析、プロセスの制御や最適化、品質の管理や改善などの機能を備えています。

そして導入することで製造現場のデータを可視化・活用・連携することができ、生産性や品質、コスト、顧客満足度などの向上につながります。

ここでは、MESの導入のメリットや活用するための具体的な方法についてご紹介します。

 MESの導入のメリットとは

MES導入は製造業に大きく分けて4つのメリットをもたらします。

・生産性の向上
作業の効率化や無駄の削減、スケジュールの最適化などが可能になります。

・品質の向上
品質のばらつきや不良の原因、改善策などが明らかになります。

・コストの削減
材料やエネルギーの消費量、廃棄物や在庫の削減などが可能になります。

・顧客満足度の向上
納期や品質の要求に応えることができます。

これらのメリットは、MESの11の機能によって実現されます。

MESの11の機能とは、仕様・文書管理、保守・保全管理、品質管理、生産資源の配分・監視、作業のスケジューリング、差立て・製造指示、作業者管理、データ収集、工程管理、製品の追跡と体系管理、実績分析のことです。

→MESの11の機能についてはこちらの記事で詳しくご説明しています。

これらの機能は、製造プロセスの「モノ」「人」「プロセス」を管理するものす。

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 モノを管理する機能 

MESのモノを管理する機能とは
「仕様・文書管理、保守・保全管理、品質管理、生産資源の配分・監視」
のことです。

製品や部品、原材料などのモノの流れや状態を把握・管理することができる機能です。

●仕様・文書管理
図面や指示書、BOMBill of Material)など生産に必要な文書を編集・管理する機能です。
製品や部品の仕様や工程を統一・正確化することができます。 

● 保守・保全管理
設備・工具の保全や、予防保全のスケジュールを作成・実行する機能です。
設備・工具の故障や停止を防ぎ、稼働率や寿命を向上させることができます。 

●品質管理
リアルタイムでデータ分析し、品質管理を行う機能です。
品質の一貫性や信頼性、改善効果などを確保することができます。 

● 生産資源の配分・監視
装置や工具、資材、人などの生産資源を配分し、管理する機能です。
生産資源の最適な配置や利用率、在庫や在処などを把握・管理することができます。

 人を管理する機能

MESの人を管理する機能とは
「作業のスケジューリング、差立て・製造指示、作業者管理、データ収集」
のことです。

作業者の作業内容や状況を把握・管理することができます。

 ● 作業のスケジューリング
生産計画に基づいたスケジュールの作成やシフトの作成・管理を行う機能です。
作業の効率化や納期の遵守、作業者の負担の軽減などが可能になります。 

● 差立て・製造指示
最適な作業フローを立案し、作業者へ指示する機能です。
作業の自動化や最適化、例外状況の早期発見や対応などが可能になります。 

● 作業者管理
作業状況の監視や、作業の割り当てを最適化する機能です。
作業者の能力やスキル、作業時間などを考慮した人的資源の管理ができます。 

● データ収集
各工程での進捗状況や実績など、生産に関連するデータを収集・分析する機能です。
作業の状況や効果、問題点などを把握・評価することができます。

 プロセスを管理する機能

MESのプロセスを管理する機能とは
「工程管理、製品の追跡と体系管理、実績分析」
のことです。

製造プロセスの制御や最適化、改善を行うことができます。

● 工程管理
生産状況を監視し、プロセス制御や、例外状況におけるアラートなどを行う機能です。
これによって、製造プロセスの安定化や効率化、品質の向上などが可能になります。 

● 製品の追跡と体系管理
仕掛品の追跡や後工程を管理する機能です。
製品の在庫の把握や管理が可能になります。
またこのデータは製品の出荷や納期管理、品質保証などにも活用できます。

●実績分析
製造プロセス全体のパフォーマンス評価と最適化に必要な機能です。
製造現場のデータを収集・分析し、生産性の向上、品質の向上、コスト削減、プロセス改善などを目指します。

さいごに

今回はMESの11機能について「モノ・人・全体」の管理に分け、機能とMES導入メリットについて解説させていただきました。

次回は実際にMESを活用するための具体的な方法ついてご案内させていただきます。

 

KISは50年以上にわたり製造業様との業務実績を積み、特にMES・生産管理分野を得意としております。

お客様の業務に合わせて、スクラッチ開発とパッケージ製品の両方の優位性を併せもったダッソー・システムズ株式会社の次世代型グローバルMESパッケージ「DELMIA Apriso」からきめ細やかなスクラッチ開発まで柔軟なソリューションをご提案いたします。

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